レモネードスタンド活動とは

WHAT IS THE LEMONADE STANDS ACT

レモネードスタンドをすることが、どのようにして小児がん支援につながったのか。
ここではアメリカではじまった活動の背景と、なぜ日本の小児がんに支援が必要なのかを紹介します。

なぜレモネードスタンドが小児がん支援につながるの?

レモンと砂糖と水があれば、レモネードがつくれます。
アメリカでは夏になると子どもたちがレモネードをつくって売る「レモネードスタンド」をあちこちで見かけます。
子どもたちのおこづかい稼ぎとして定着しているのです。

これを利用して、アメリカのある小児がん患者の少女が、小児がん支援のために多額の寄付を集めました。

アメリカで広がった小児がん支援の輪

小児がんと闘っていた少女は、「自分と同じような病気の子どもたちのために治療の研究費を病院に寄付したい!」と、自宅の庭にレモネードスタンドを開きました。この活動はテレビなどにも取り上げられ、全米に知られるようになりました。

これを機に、レモネードスタンドはおこづかい稼ぎの体験を楽しむだけではなく、集めたお金を小児がん治療のために寄付するという社会貢献活動としても広がっているのです。

英語のことわざに”If the life gives you lemon, make lemonade”というものがあります。これは、「人生があなたにレモンを与えるなら、レモネードをつくればいいのよ。つまり、試練(すっぱいレモン)があってもいい方向(甘くておいしいレモネード)にしていこう!」という前向きな言葉です。レモネードは元気を与えてくれる飲み物としても愛されています。

わたしもレモネードスタンドをやりたい!
日本でもはじまっています。

年間約2500人の子どもがかかっている小児がん。もしかしたら、あなたやあなたの友達が明日なってしまうかもしれない、身近な病気です。

しかし日本では、小児がんの治療方法を開発したり、患者を支援するためにあてられている予算がアメリカやヨーロッパに比べて少ないのが現状です。そのため、小児がん支援のしくみづくりが他国よりも遅れています。医療先進国のイメージがある日本ですが、小児がんをとりまく実情は違うのです。

ふたりの少女のレモネード物語

「わたしもレモネードスタンドを開きたい!」
アメリカの少女の物語に感動し、熱い想いを胸に宿したのが、福岡県に住む牟田口(むたぐち)あやのさん。
当時4歳だったあやのさんは小学生になるのを待ってから念願のレモネードスタンドを開きました。そのうわさを聞きつけてかけつけたのは、小児がん患者の山本芙優(やまもとふゆ)さんです。

「私と同じ子どもが、レモネードスタンドを開くなんて!」。
芙優さんは、小児がんにかかり長い間治療を続けていました。レモネードスタンドの話を耳にしたときは退院した直後でしたが、あやのさんに会いにいきました。

初対面のふたりはあっという間に打ち解け、いっしょにレモネードを売りはじめました。それからは1年に1度、毎年いっしょにレモネードスタンドを開いています。「もっと多くの人たちに小児がんのことを知ってほしい」。そんな想いを胸に、ふたりのレモネードスタンド活動はいまも続いています。

多くの学校で広がっています。

レモネードスタンドの物語は高校英語の教科書でも紹介されています。この活動に興味を持った学生たちが、文化祭や学園祭などでレモネードスタンドを開催しています。
「小児がんのことを知ってもらいたい」と、多くの学校で支援活動は広がりつつあります。

日本の小児がんのこと、知っていますか?

小児がんは、日本の子ども(1歳から14歳)の死亡原因の第1位。(出典:厚生労働省 平成25年 人口動態統計)
年間に約2500人もの子どもたちが「がん」と診断されています。
あなたやあなたの友達が、明日なるかもしれない小児がん。
その進行は早く、しかも即入院が必要。そして、治療はとても長い期間におよびます。
がんになった本人はもちろん、家族にも大変な負担がかかる病気なのです。

小児がん患者より――小児がんは一生の病気。周囲の理解が必要です。

シンガーソングライターのよりこさんは、小児がん経験者。2歳から5歳まで長期入院、12歳まで外来治療に通っていました。

「小児がんは一度かかると一生つきあっていかなければならない病気です。たとえがんが治ったとしても、その後病気をすれば、必ず小児がんを治療した主治医がいる病院に連絡をして、すべてのカルテを見なければいけません。連携プレーがとても重要なのです。日本はカルテのデータ化がようやく実現し始めたというところ。ぜひこの流れをどんどん進めてほしいと思います」(よりこさん)

よりこさんは、小児がんのことを知ってほしいと、チャリティコンサートなどを開催しながら全国で小児がん支援の活動をしています。

医療の現場より――仲間を助けてあげよう、という意識を、国民ひとりひとりに。

NPO法人・日本小児がん研究グループ(JCCG)理事長の水谷修紀医師によると、ほかの国に比べて遅れている日本の小児がん医療を発展させるためには、多額のお金と新しいしくみが必要になる、といいます。

「小児がんはさまざまな検査を行わねばなりません。そして、診断がとても難しい病気でもあります。小児がん治療をいまよりも進めていくためには、全国の患者さんのすべてのデータを蓄積していくしくみと、全国にちらばる専門医の知恵を共有できるしくみが必要になります。JCCGは、そのためにつくった全国組織ですが、すべての患者さんのデータベースを維持していくためには、国からの援助だけではとうてい足りないのです」(水谷医師)。

小児がんの治療開発をしていくには、多額のお金が必要。だからこそ、国民ひとりひとりの協力が欠かせないと水谷医師は訴えます。

「小児がんで苦しんでいる仲間を、なんとか助けてあげよう!と、ひとりひとりが感じなければいけない時代にきているんじゃないかと思います」
その気持ちを形にできるしくみとして、レモネードスタンド活動に期待を寄せている水谷医師です。

レモネードスタンド普及協会は
レモン果汁を無償で提供しています。

レモネードスタンド普及協会は、「レモネードスタンド」と「小児がん支援」をつなぐ架け橋となることを目指して、2016年に設立しました。小児がん治療を推進、発展させるためにレモネードスタンドを全国へ普及させるのが私たちの目的です。
そのひとつの活動として、レモネードスタンドを開催するみなさんにレモン果汁を無償で提供します。
これは普及協会を支援する企業の協賛によって実現できています。そして、レモネードスタンドによって集められた寄付金は、普及協会の運営費とは別に管理され、必要な送金手数料を除いては差し引かれることなく、JCCGなどの小児がん支援団体へ送られます。